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激動の時こそ、時は短い。平成9年も一瞬の内に幕を閉じた。 このわずか一年の間にも大事件が多く、記憶する間もないくらいであった。どんな年だったか考察する余裕などさらにない。 神戸の中学生による殺人事件を筆頭に、大変な事件が続発している。犯罪が低年齢化しているのは、教育の現場の荒廃を反映してのことと思う。 七・五・三という言葉が流行った。ご存じの七五三は子どもの成長を祝い、子どもの幸せを祈って神社に詣でる、日本古来の伝統行事である。 しかし、こちらの七・五・三は決してめでたいとは言えない。七というのは、高校生の7割が学校で勉強する意欲を失っていることを指す。五は中学生の5割、三は小学生の3割がそれぞれ勉強の意欲を失っていることを意味するのである。これが今の学校教育の現状であるといわれている。登校拒否も年々増加し、いじめや青少年犯罪などという嘆かわしい現実がある。 総会屋事件やさまざまな汚職事件も芋蔓式に発覚し、政財官の癒着と腐敗の根の深さには改めて驚かされる。 株価の暴落1万5千円を割り、円安ドル高で1ドル130円に下降し、山一証券が廃業し、銀行は倒産し、年金や医療などに不安材料を一杯投げかけ、政府自民党も行政改革・財政改革を旗印に国債発行を零とする施策を打ちだしたが、金融不安が一挙に噴出し、景気浮揚という大義名分を立て国債発行することになった。 また一昨年10月小選挙区、比例代表制の国政選挙から一年を経過した今、新進党の党首選挙後、突如として新進党が改党して五党に分裂し、今後の政局がどんな方向を向くのか見通しは立たない。 一方、殺人事件など日常茶飯事の如く新聞を騒がせ、まことに哀れな状況にある。 国外に目を向けると、韓国は大統領選挙で与野党逆転し、金大中氏に政権が渡される事になったが、今の韓国は経済恐慌で国政不安の中での政権交代、新政権の前途は苦難の山にさしかかっている。 21世紀を目前に全世界が混迷の様相を呈し、ビッグバンが到来している。崩壊は創生、誕生につながる。新しい時代に突入しようとしている今、過去の栄光にすがって生きるべき時ではない。人類の創生を目指し、それぞれが生きる力を持たなければ自滅の途を辿ることになる。昔から難事は良いこととされる。難関を突破して栄光があり、喜びがある。失敗もまた飛躍のチャンスである。歴史に学び、先哲の実践その中から築かれた遺訓に学び、それぞれがこの時期をどう乗り切るか試されている。やればやっただけの結果は天が自然に恵んでくださる。この困難の時代は、天の与えたもうた千載一遇の好機と理解するべきであろう。自分の使命は何かを真剣に考え、精一杯努力するものは、喜びも成果も手にすることができる。そのような人間が集まり、どんな生き方をするか共通の認識が盛り上がったならば世の中は一挙に好転する。その意識改革が今問われている。 すべて功罪はある。しかし言い訳は必要ない。それぞれが素直に自分の非を認める事が先決である。自分の瑕を認めることのできる心の柔らかさ素直さが必要なのである。自分の非を認めたならば他者が裁く必要もない。誰もが同じなのだ。しかし自分の非に気付いた人間は、それを正すべく行動を起こす。それこそが世の中を変革する力である。 莫大な国債発行と、乱脈経営が国家を破綻させた、それは政治行政の責任である。公僕としての認識に欠け、国家権力を楯に規制に規制をかけて民意を抹殺し、行政主導という名の悪政の下、今日の事態に到っている。 行政を解体し、人心を一新することが日本再生の急務である。小手先の行政改革では意味がない。 明治維新は、廃藩置県で行政機構を大きく変革した。それまでの行政に携わっていた武士階級は、その地位を離れ、それまでの地位や栄光にすがることなく、開拓者になったり商売を始めたりすることで新しい時代の構築に参画してきた。岡山の奉還町はそのような武士が作ってきたものである。 今の財政危機を立て直すことは行政の当然の義務である。この不健全財政は行政、特に内閣行政府の責任であり、その行政府が行革を拒むことは言語道断である。 その施策を間違えると国が乱れ、将来に禍根を残し、日本の滅亡にもつながりかねない。日本にとって、この20世紀末は命運を分ける重要な時である。特に今年は重大な意義ある年である。 今年は寅年。昔から寅年生まれの男は『強運の持ち主』とされる。また、寅年を境に何かが起き、歴史が変わる年でもあるという。日本の将来のために心すべき年と思う。 保育ビッグバンと高島第一保育園 幼稚園、保育園の新しい時代が到来した。自分の役割と実践を明確にし、乳幼児期の子育てについて保護者の皆様とともに模索し、創意を逞しくし、人間育成の期待に応える保育園として日々向上し、創立30年の歴史を創業垂統して、地域の皆様とともに発展し、いつまでも愛される保育園でありたいと念じています。 今の時代の保育の危機には、背景に実に根の深い問題が横たわっています。 家庭は子育ての不安を一杯抱え、核家族で頼る相手もほとんどない保護者にとって、子育ては手に余る負担となりつつあります。家庭が子育てできる環境ではなくなりつつあるのです。しかも少子化現象がさらに拍車をかけています。 保育園・幼稚園も児童福祉法改正など枠組みが改正されたが、行政の意図は不明瞭で、措置費制度廃止の危険さえもあるが、その改革についての詳細は明言されず、危険に対する対処さえも難しい。(この危険の自覚すらない所は、実に危うい) この間隙を突いて育児産業、育児サービス事業が芽生えようとしている。 今ある保育園からはほとんど育児産業、育児サービス事業が発生することは出来ない。行政が今まではめてきた枠組みが、保育園の活力を奪っているからである。保育に対する認識、理念、それに伴う保育実践がなされているかどうかという疑問もある。それは今の保育制度の中で培われていないようにも思われる。 現に公立保育園離れが起きている。莫大な公費を投入して運営されている保育園の実態である。 これから更に難しくなる時代に、今の認可保育園が継続できるという保証は、実はない。保育界も大変な変革の時代を迎えている。私達はこの時代を乗り切って、保育の理念、実践の在り方を広く世に問わなければならない。 乳幼児期の人間育成の大切さ、家庭と保育園がそれぞれの責務を果たすことによって、如何に幸せを作り上げていくことができるか、お互いに輝いて生きていけるか、ひいてはそれが如何に世の中に貢献するか。 それらは、これからの時代にこそ必要なものであり、見失ってはならない課題だと思う。 本園は幸い、30年間前向きに保育に取り組んだ歴史があり、その中で多くの保育者がそれぞれ自己研鑽を積み、保育実践に取り組んでくださり、保護者の皆様もご理解くださって暖かく見守り、協力してくださって今日を迎えることができている。誠にありがたいことと存じます。 今年は、新しい時代に向けて、保育内容の検討、保育実践計画、保育の組織的な推進のための計画など協議し、人心を一新して新しい保育を進める事にしていきます。より一層ご支援いただき、子ども達のより良い成長を図りたいと念じて平成十年の抱負の一端を申し上げました。本年もよろしくお願い致します。 |
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