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1996年12月

新しい年に向けて、
あらためて時間の大切さを思い、
努力して生きたいものです

平成8年も余すところ1ヶ月となりました。光陰矢の如し。目的や目標のない人生は空虚であり、成果は全くあがらない。人それぞれ限られた人生を歩み、二度とこの道を通る事はない、今日という日はもう来ない。与えられた天命・使命を全うするのは自分である。人生80年、成人になって活躍するとすれば60年その3分の1は就寝で40年が目を開けて行動している時である。1日に3食の食事をする1日2時間の食事の時間に費やせば1日12分の1は食事に費やす。60年12分の1は5年で就寝と食事に25年費やしてしまいます。35年が活動ですが通勤に自家用車で往復2時間費やしたり、テレビやラジオに又人間の交際に1日平均2時間使用すると5年が必要となり、それだけで30年が必要で活動する時間が半分になってしまいます。このように考えると如何に時間が大切であるか健康を前提としての話ですが、不健康になると思いのままの行動が制約されてしまって成そうとする時間を失ってしまいます。このようになれば健康のありがたさ、大切さを痛感することになりその上人に迷惑をかけ、人様の貴重な時間を割くことになっていく。人に迷惑にならないようにと思いますが、一寸先はどのような事が起こるか予想も想像もつかないのが人生です。

 一年中四季の変化あり、天候にも左右される11月は紅葉の季節で山が美しい。やがて木枯らしとなって12月には落葉して冬眠を迎える。春芽が吹き緑一杯の葉は日光と根から水分を供給して葉の葉緑素は太陽の光にあって光合成し、養分を作り、木を太らせたり、花を咲かせ、実を結び、私達に心の糧、食糧を提供し、寒さと共に紅葉して冬の眠りにつき春を迎える準備に入る。

 自然界は人間のように不足や文句を言わず、自然の中で自分の役割を忠実に果たしている。そして与えられた環境の中で最大限の努力をしている姿に私達は学ばなくてはならない。人間の中でも感謝する人、不足を言う人、それぞれであるがこれから自然界は心の時代を迎える。地球破壊によって人類の歴史はいつまで続くか今私達の心、生き方にかかっている。ある人は2004年には水爆が使用されると予想している。人類破滅の前兆とも述べられている人口も激減し、食糧不足を始めとし、連鎖的にいろいろな反応が生じる。

 このような状況や、不透明な社会情勢の中で明るい未来は望めない。不安一杯のなかで落ち込んでいてはその予想のとおりになりやすい。

 考えを変える、心を変える。発想を転換し未来に光明が射し込むための気力と努力が今ほど必要とされるときはない。人間は思うようになる。思うことはやれば出来るから、神からその考えを授かっているのである。

 保育は、子どもに夢を与える仕事であり、子育てを通して親子が希望に満ちて行動する中で、親はこどもたちから素晴らしい多くのことを学んで、これからの人生に生かしてほしい。大人は今の科学や教育や社会の仕組みの中で概念にとらわれすぎている。そして閉鎖的な考えで落ち込んでしまいやすい。それを助けてくれるのは子どもたちである。子どもたちは無心で、神から授かった心そのままで邪心は一切ない。このような時代は人生に二度と巡ってこない。又この時期にやりたいこと、やろうとすること、親の考えや希望でなく、子どもの心を大切に見守り、暖かく育ててやることが保育の心であると思っている。

 ともすれば、保育者や大人の設定に従わすことが保育だと考えたり、無理強いして、大人の考えを押しつけることが役割だと考えている人もまだまだ多いのではなかろうか。本当に子どもたちの心を大切に、行動を通して多くのことを体験し、経験して自らが感動し、創意と工夫をたくましくし、自分で生きていくことをモットーに、いろいろと経験し、教えるのではなく子どもたちが興味と関心を持ち、不思議さを感じる心を育ててやることが保育の極意ではないかと思っている。さまざまな友達とのふれあいの中で子どもがいろいろな事を発見する、又、友達の行動、言葉のなかからお互いに切磋琢磨する事が多い。この体験が、社会の中で将来生きていくための大きな力となる。理屈や理論で与えたことは身に付かない。行動を通じ、苦労し失敗したり、言い合い、けんかの中から本物が得られていく。

 高島第一保育園創立30年、園児3千名、保育者230名、その時代と共に、子どものよりよい成長を願って、試行錯誤し、実践行動の中から子どもたちが築き成した保育の集大成です。

 保育所制度は、すべての保護者に開放した制度ではなく、本園の保育、子育てを多くの人に理解してもらい子どもの健全な発達を願い、新しい課題に挑戦し、幼児教室を開設した。保護者の皆様から私達が築いた保育への賛同を頂きご共鳴を頂いたことは、私の生涯これほど嬉しいことはありません。11月9日創立30周年記念に風船飛ばしをしました。京都や名古屋方面で拾って下さった人達がお手紙をくださって激励してくださっている。

 風船一つにしても見えない心の糸でつながっている。この縁は神がその人に届けるべくして届き、この縁を大切にし、生きていくことが幸運につながっていく。私達は前世から目に見えない糸でつながり、私が保育園を開設し多くの人と出会うことが出来それが私にとって大切な人であり、それぞれの皆様の心に、気持ちを大切に受け入れ、いろいろな要望や悩みの相談に応じ、私の力の限り保育事業を行うことが私の使命だと思っている。

 私の言葉足らず、対話不足の中で、十分に私の意志を伝達できず、また、不徳のいたすところでご迷惑をかけている点も多々あることと思います。

 私も、保育、教育の原点に立って、私の力の及ばざるところは先輩、知人の応援を得て、充足し、よりよい保育環境を作る事に精一杯頑張りたいと思います。

11月26日は、阿部雲魚先生という素晴らしい先生においで願って、初めて書道教室を開きました。

初めての試みで、いたらない点もありましたが、阿部先生は、書道歴60年、さらにまだまだ成長し続けようと毎日練習を怠らない、素晴らしい方です。この、先生のお人柄にふれて、自ずから学べる機会を皆様や子ども達にもどんどん提供していきたいと願っています。

そしていい加減な気持ちでなく本当に学びたい気持ちを持つ人には、最高の機会となることを確信しています。

今年は様々な事がありました。さまざまな思いがありました。そのさまざまな思いを、明日への希望にかえて越年します。明るい、幸せな新年を迎えるために、12月は大切な年です。

終わりよければ始まりよし。

良い年をお迎え下さい。

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