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私は30年前、昭和42年4月、誰一人知人もなく過去一度も足を入れたことのないこの高島地域に、保育事業とは何の縁もない私が、保育園を計画し、発足し、今年が30周年に当たる。
4月の職員会議で、30周年に何か記念になる事をと述べただけでその対応をしないまま送日して来ました。夏期保育になって職員が30周年記念行事の実行委員会を開き自主的にプラン作成に取り組み感謝しています。日時は11月の第2土曜日を予定し、それに向かって各係を定め取り組んで下さっている。30年はあっという間に終わった感じですが、それをまとめる事は大変な仕事です。この時に過去を整理し、その歴史事実を明確にする事は、本園が今後、地域や保護者のニーズに応え、生々発展につながる基礎作りでもあります。特に変革の時は歴史に学べという言葉もあります。歴史は事実であり実践した足跡であり、その実践行動の蓄積が今日の保育を築き、それに関わって下さった保育者の皆様、本園で保育を受けて乳児、幼児であった当時の思い出、夢が何らかの形でそれぞれの人生を形成している。また、多数の保護者の皆様が子育てに関わって、色々な思いで終始され、我が子の成長を見ながら子ども達から多くの事を学び今日の人生を迎えられている。又私達は子育てに全く経験のない者がこの道に飛び込んで、若気の至りでご迷惑をかけたり失敗をしたり、しかし若さと情熱が唯一の取り得となって働いた数々の思い出は、他の職場では経験できない貴重な体験となって郷愁の思いにかられる。
保育者の皆様も同期や地域での集いを持たれ楽しい思い出を語り合ったという情報を耳にし本当に嬉しく感じます。皆様から年賀などで近況をお知らせ頂きながら、失礼が一杯あって本当に心苦しい事です。本園に勤務下さった皆様、本園の保育を受けて下さった皆様の名簿製作をこの八月に職員が手分けをして作業を進めていますが保育園は学校とは違って年令幅があり、入園退園が自由で又保育園は永年勤続者が少なく、園児等の記憶も薄く大変難しい点がありますが記録をもとに出来るだけ正確に集録したいと念じています。また、現住所を調べる事も不可能に近い状況ですが皆様から情報頂ければ幸いです。
民間保育園は常に開拓的、先駆的役割りを果たす使命をもっている。その使命達成のため創造の保育を展開するには管理行政の枠から逸脱しないとできない為、常に行政の軋轢にあいながら、保育の真の使命を模索した30年であった。
保育内容については全国から衆目され、過去北海道から沖縄に到る全国各地からの見学者を迎え、高島第一保育園は、保育に理解と関心のある人から注目されるようになり、また、本園で保育を受けて下さった人は卒園や退園して、本園での保育の良さが理解される様になった。
手探りで始めた保育園、保育についての知識や経験のない私は常に苦悶し、多くの障害を乗り越えて来た。また、多くの先輩の諸先生から薫陶を受ける機会に恵まれた。音楽は作陽音大教授塘立穂先生、絵本は福音館会長松居直先生、遊びの保育は守屋光雄先生、保育界の動向については日本保育学会長山下俊郎先生、岡田正章先生、組織運営等については全私保連会長、黒田玲香、佐藤利清先生、絵画の保育はきのくに子ども村学園理事長喜田康仁先生、マリンバ研修は打楽器の世界的奏者小幡先生によって今日まで研修が続いている。
教育は人である。良い人、本物の人と出逢わないと本物の教育保育にはつながらない。立派な方々に出逢って今日の高島第一保育園が名実共に保育界から認められる基礎が培われ、本当に感謝の気持ちで一杯である。
このような土台の上に開園以来本園に勤務下さった保育者、職員が常に創意を新たにして努力下さった。時には保母として、仕事が重荷ではないかと不平や不満もあった。しかし退職して良い思い出や自信につながり、いつまでも年賀状等をいただき、園の行事を見守って下さっている。3千名に近い園児や園児を取り巻く保護者や祖父母の数多くの人達に温かく見守られている幸せを感じる。子供達は健康で逞しく生きる力を、この保育園での遊び生活の中で得て欲しい。これが三ツ子の魂百までの保育実践である。
この保育実践の成果を踏まえ学校教育の一斉画一、没個性教育から、意欲的に生きる人間教育の原点は保育だと気付き、小学校教育に保育を連動し、教育の変革の役割使命を果たす事を企画し、10ヶ年の歳月をかけて吉備高原のびのび小学校を設立したが、私の意図した教育の理念が実践に結びつかない状況の中で私は悶えている。120年に亘る、日本教育の悪弊が身にしみ、その枠から一歩前進する方途を見出す事の出来ない教育者教師集団、教育行政の枠組みを外す勇気を持たない、いや教育に意欲を持とうとする人材が教育者と称する人の中にいない現状を嘆く者です。教師が変われば教育が変わる。教育の変革に一層の情熱を注がないと子供達の未来に光は射さない。
高島第一保育園の保育目標である、心と体を育て逞しく生きる力を鍛える、その心と体が小学校教育の中で退化し歪められ嘆かわしい現状の中で、眞の教育運動とは何か、本園の保育に関わりを持ってこられた皆様はご理解いただける事と信じています。今こそ、本物の教育とは何か、それは理論、理想ではない。本物の人生を追い求めた先哲の生きざまであり、現に本物の人生を歩み続けておられる人の心と行動を学び、自らが気付き、限られた人生を意欲的にどう生きるかが人間の課題であり、教育は人それぞれの個性を最大限に尊重し、生きる力が育つのである。
その為に一番大切な事は、人間形成の大切な時期、昔から「三ツ子の魂百まで」といわれている。乳児期、幼期、少年期(小学校3、4年位)によい環境と特に本物の人との出逢い、交流の中で、夢を広げ、人生の目標が自然に形成される。今自然が破壊され、家庭も子供にとって最高によい環境とは言えない時代を迎えている。保育園は子供にとって救いの場になっている。保育園を楽しい、明るい生活環境にし、よりよい人間形成の場となる様にする事は設置者の重大な責任であると痛感しています。その為には保育に関係する私達は勿論ですが、子供を取り巻く保護者の皆様が、保育園を理解して下さったり協力して頂きます事は、子供の幸せに通じて行く事だと思っています。
夏の休みも終わり、実りの秋を迎えます。子供達も実り豊かな成長につながりますよう頑張って行きます。
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